都響定期 チャイコ:ピアノ協奏曲第2番 |
2011.9.26(月) 東京文化会館
チャイコフスキーのピアノ協奏曲(第1番)は、日曜夜のN響アワーで、辻井伸行さんの演奏をたっぷりと聞いたばかり。
当夜は珍しい第2番。以前どこかで聞いたような気がするが、どんな曲だったかまったく思い出せない。やはり、第1番に比べると、華がないというか、作曲者のインスピレーションには大きな差があるのを感じる。全体的なオケの響きも、スラブ的?というのかローカルなものに感じる。
第1楽章は大きな曲想。ピアノはときに、ヴィルティオーゾ的=巨人的な演奏が要求される。さすがに、上野彩子さんは、チャイコフスキー・コンクールの優勝者である、なんなくクリアする。
第2楽章は、二重協奏曲ではと思わせるほどに、ヴァイオリン(矢部達哉)とチェロ(古川展生)が活躍する。ピアノはひっそり……。
すごい盛り上がりで終曲。上野彩子さんは豪腕というイメージか。
プロコフィエフの交響曲第5番。爽快さが十分に発揮された好みの演奏であった。
第2楽章の気分が代表しているのでは、ユーモアとか諧謔性ももう少し出れば良いなとは思った。
このところの都響の実力であれば、さらにオケの各パートがくっきりと浮かび上がるような演奏になったのではないかなと。
<プログラム>
プロコフィエフ:歌劇《戦争と平和》序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調
プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調
指揮:マーティン・ブラビンス
管弦楽:東京都交響楽団
ピアノ:上原彩子