横フィル定期 ブルックナー:交響曲第5番 |
昨夜の雨が上がって、澄み切った青空がのぞく、気持ちの良い陽ざし。みなとみらい地区ではこの日、ちょうど横浜女子マラソンが開催されていた。ホールの2階からは選手の走る姿を見ることができた。黒人選手がぶっちぎりの首位 …優勝は15キロから独走したリディア・チェロメイ(ケニア)、2時間23分7秒の大会新とのこと。
ブルックナーの大曲をアマオケの定期演奏会で取り上げるとは!ちょっとびっくりだ。横フィルの勇気に感心する。そういえば、先年マーラーの《復活》を聞いた覚えがあるから、そんなにびっくりではないか。
ブルックナーの5番の実演に接するのは初めての体験である。演奏はどうだったか?心配を払拭するような演奏だったと言えるだろう。冒頭から、緊張に満ちた演奏と感じた。練習の成果が現れている。緊張感が終楽章まで維持されました。
第1楽章の例のブルックナー開始というやつ。霧が晴れるように…と思いましたが、ちょっとつまづきました。繰り返される金管群の総奏、金管のちょっとしたミスなんて構いません。これがブルックナーですね。
第2楽章には、印象的な弦の美しい調べが。第3楽章のスケルツォ。いかにもブルックナーらしい、大きな足音が感じ取れるようなたくましい演奏でした。
第4楽章は複雑な構成に聞こえる。幾度もフーガが繰り返されるようである。幕切れの大フィナーレへと導かれる。ちょっと迫力不足だったかな、お疲れ?
ブラボーの声が飛んでいましたね。感謝と共に「お疲れさま」の声か
《タンホイザー》序曲もまとまった演奏でした。弱奏からのスタートは難しいですね。
<プログラム>
・ワーグナー:《タンホイザー》序曲
・ブルックナー:交響曲第5番(ノーヴァク版)
指揮:寺岡清高
管弦楽:横浜フィルハーモニー管弦楽団