山田和樹指揮:横浜市大管弦楽団 |
大田区民ホール アプリコ 2013.12.27(金)
横浜市大オケの演奏会に伺うのは2回目。なかなかプログラムに趣向が凝らされているように感じる。よくあるアマオケの名曲路線からは逸脱しているようである。本日のメインはエルガーの交響曲だし、前回はショスタコの交響曲第12番だったかな。
さすがにマエストロ山田和樹が登場すると雰囲気が一変します。緊張感と豊かな音楽的気分が横溢します。オケのよく頑張りましたね。聴き応えのある充実した演奏会でした。それにしても客席の盛況ぶりとともに、耳新しい曲にもかかわらず、聴衆に集中力を感じました。
プログラム前半は、沖澤のどかさんの指揮。ていねいな指揮ぶりである。《こうもり》は親しみやすい演奏でした。《スラブ舞曲》も楽しいもの。リズムをとるのが難しい曲もありました。
後半は山田和樹さんの登場。さすがに、風格と熟達の指揮ぶりです。アマオケを相手に、実にわかりやすい棒の振り。それにメンバーをドライブする力も抜群です。ヨーロッパで活躍の場を広げているのがわかります。
エルガーの交響曲は何と言うのでしょう、ジェントルマンを思わせる(意味不明?)とでも。冒頭に登場するいわゆる循環テーマが印象的です。静謐さの中に歓喜が隠れている様子。このテーマが第1楽章では繰り返されます。もちろん終楽章では壮大なフィナーレを築きます。第2楽章は闘争的な音楽かな。第3楽章では弦楽器群でピアニッシモで優雅なメロディーが出てきます。Vnには集中力がありました。
山田さんの指揮姿もいちだんとエレガントになったように感じましたが。実に的確な指揮ぶりでした。エルガーの魅力を存分に伝えてくれました。
指揮:山田和樹、沖澤のどか
<プログラム>
ヨハン・シュトラウスⅡ:喜歌劇《こうもり》序曲
ドヴォルザー:《スラブ舞曲集》(第1集) 第1、5番、(第2集)第2、7番
エルガー:交響曲第1番