第420回 日経ミューズサロン:イルミナートヴィルトーゾ弦楽四重奏団 |
2014.1.30(木) 日経ホール
イルミナートフィルハーモニーとは初耳。2012年に国際的なメンバーで結成され、指揮者・西本智美が芸術監督をつとめている。最近では、新国立劇場で《蝶々夫人》のオペラ公演などをしているようだ。
当夜の演奏会は、イルミナートフィルハーモニーがヴァチカン国際音楽祭への招聘(2013/11月)を記念した演奏会。プログラムはいずれも耳慣れたもの――メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲は久しぶりだった。楽しい演奏会でした。
アイネ・クライネ・ナハトムジークなんかは、もっとリラックス感があるとよかったと思いましたが。それぞれのメンバーがしっかりした演奏技術を持っていることが分かりました。
さすがに、ヴァイオリンの江島有希子さんはコンサートマスターらしく、リーダーシップに溢れている。サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリッチョーソ」では華麗なテクニックを披露してくれました。チェロのグルチンさんは、全体のバランスを統率するような役割だったのでしょうか。弦楽四重奏曲の音量バランスとしては、内声部がやや控え目だったのではと、感じました。
それに、第1、2ヴァイオリンは、いずれも美形。舞台に登場したとたんに目が覚めました。プログラムの掲載写真とはまったくイメージがちがいましたね。
<出演>
第1ヴァイオリン:江島有希子(イルミナートフィル コンサートミストレス)
第2ヴァイオリン:マヤ・フレーザー
ヴィオラ:秋山俊行(東フィル 首席奏者)
チェロ:レオニード・グルチン(群馬交響楽団 首席奏者)
ピアノ:西室満美
<プログラム>
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番
サン=サーンス:《動物の謝肉祭》から"白鳥"
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーソ
シューベルト:弦楽四重奏曲 第13番《ロザムンデ111》から第1、2楽章
アンコール~シューベルト:《鱒》から