METライブビューイング:《ラ・ボエーム》 |
109シネマズMM横浜で観てきた。(2014.5.15)
思いもかけずチケットが手に入った。この際、世に名高いゼッフェレリの演出による、プッチーニの《ラ・ボエーム》を一度は見ておこうと出向いたのである。 ⇒ 『ゼッフィレッリ自伝』
さすがに豪華な舞台である。第2幕は、まさに群衆劇といった趣きで圧倒される。TVカメラをどこに向けても、そのままが19世紀パリの街頭ルポルタージュ画面になる、といった様子だ。第3幕の雪の場面も印象的。しんしんと降り注ぐ「雪」がとても紙切れとは思えなかったのだが。第1幕、4幕は、リアリスティックなオンボロ・アパートで展開される。
主役のミミはピンチ・ヒッターだったとのこと。それも前日に《蝶々夫人》を歌い、ミミの代役は当日の朝7時半に言われて、午後には公演をこなしたとは!ちょっと準備不足のような部分もチラリとありましたが。バルト海風の美人でしたね。ロドルフォも好演だと思いましたが。ムゼッタは、第4幕あたりはキャラクタが明るすぎたのでは。幕切れは、いつもなら涙がちょちょぎれるのですが、今回はそんなことはありませんでした。
毎回のことですが、幕間のインタビューが楽しみです。今回はJ.ディドナート――大野和士が伴奏したCDがグラミー賞をとったはず、が出演。歯切れの良いインタビューでした。それに、バック・ステージの大がかりなセットの移動・組立の様子はすごいものだ。
<スタッフ/キャスト>
演出:フランコ・ゼフィレッリ
指揮 ステファーノ・ランザーニ
ロドルフォ:ヴィットーリオ・グリゴーロ
ミミ:クリスティーヌ・オポライス
ムゼッタ:スザンナ・フィリップス
マルチェッロ:マッシモ・カヴァレッティ
ショナール:パトリック・カルフィッツィ
コルリーネ:オレン・グラドゥス
オープニング・解説:J.ディドナート
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