大野和士:NHKラジオ深夜便に登場 |
6/15(日) 午前4:05~午前5:00(55分)
▽明日へのことば 「指揮棒は世界を駆け巡る」指揮者…大野和士
大野和士は、いまフランス国立リヨン歌劇場の首席指揮者。当劇場の来日公演が近づいているので、その準備で帰国しているのであろう。55分枠なので、デビューから、今回のオペラ《ホフマン物語》まで幅広い話題であった。
25歳でのヨーロッパ留学から30年経った。ミュンヘンで劇場にもぐり込み、サヴァリッシュの背中を見ながら指揮を学んだ貴重な体験。1987年、27歳でトスカニーニ・コンクールで優勝。1988~96年、クロアチアのザグレブ・フィルの常任指揮者をつとめる。内戦の砲火が身近に迫る中での演奏会も経験した。
その後、ドイツ、ベルギーでのオペラ劇場の音楽監督を経て、いまフランス国立リヨン歌劇場の首席指揮者である。
クラシック音楽を指揮するうえで、日本人の特質が生かせると感じている。たとえば、独・仏それぞれ固有の文化の違いがわかり、それらの音楽と等距離で接することができる。
指揮に集中していると、音が通り過ぎるような感覚が生まれるときがある。自分のまわりに空気の柱が立ち、その間を音が吹き抜けていくのだ。
フランス国立リヨン歌劇場の来日公演は、5年ぶりの凱旋公演。今回は合唱団も帯同して総勢200人の大所帯とのことだ。オッフェンバックの歌劇《ホフマン物語》の公演が待ち遠しい。
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