横浜フィルハーモニー管弦楽団 第78回定期演奏会 |
2017.11.3(金・祝) 横浜みなとみらいホール 大ホール
本日のプログラムには、ボロディン、チャイコフスキーとロシア物が並んだ。ピアニストには期待の若手が登場。横フィルは創立40周年とのことだ。さすがに長い歴史を感じさせる、てらいの無い演奏だった。とくに弦セクションには今回格別の魅力を感じたのだが、なにか理由があったのか。
冒頭の《中央アジアの草原にて》は、いかにも中央アジア――ウクライナあたり?――、を彷彿とさせる(もちろん行ったことはありません)。さわやかな風が吹きわたるよう。
次のチャイコン。ピアニストの藤田真央さんが登場。1998年生まれというから19歳なのか。経歴がすごい。第20回浜松国際ピアノアカデミーコンクール第1位(2016年)とか、クララ・ハスキル国際ピアノコンクール優勝とか、枚挙にいとまが無い。
豪壮な出だしから華麗な終曲まで、弾き通した。アンコールの《トルコ行進曲》も目にもとまらぬ演奏テクニック。休憩時間のサイン・タイムでは女性にすごい人気でした。
チャイコの第4番。オケと向き合って、ナマでこの曲を聞くのは初体験だった!CDの手持ちも無かった!久しぶりのチャイコフスキー体験だが、冒頭の金管の総奏からして第4番には独特の雰囲気を感じる。運命の動機とか言うのか。ティンパニが心臓の鼓動のように低く打ち続く場面が何回かあったかな。印象に残こりました。
横フィルの弦セクションの響き、やや雑味を感じたのだが、曲想にぴったりマッチしていて、どこか壮絶さが引き出されたよう。
<プログラム>
ボロディン:《中央アジアの草原にて》
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番
チャイコフスキー:交響曲第4番
<アンコール>
・モーツァルト/ヴォロドス編曲:《トルコ行進曲》
・チャイコフスキー:《眠れる森の美女》から「ワルツ」
指揮:田尻真高
ピアノ:藤田真央
横浜フィルハーモニー管弦楽団