『それでいいのか蕎麦打ち男』 |
予想通りの、団塊の世代に喝を入れる内容ではあった。
著者は、蕎麦打ちに、必ずしも反対しているとは思われないのだが。社会から逃避する姿勢ではなく、真っ正面から定年後の人生設計を考えろという主張だろう。
団塊の世代とは、1947年~49年生まれで、約700万人と言われている。
著者自身も1950年の早生まれで同じ世代。
いわゆる2007年問題について、著者の理解は意外にも正確であると言ったら失礼かな。
これは、確かCSKの役員が言い出した問題提起だったはずだ。
いま社会の中核に組み込まれている、コンピュータによる基幹システムを開発した人間がいなくなるという危機感である。このシステムの、維持とか保守にしても、さらには新しいシステムの開発が出来なくなるのではないかと。
残間里江子さんは、山口百恵の本をプロデュースしたとして名を馳せたが、イベント・プロデューサとでも言うのだろう。
◆『それでいいのか蕎麦打ち男』残間里江子、新潮社、2005/9