原子はなぜそんなに小さいのか? |
実に秀逸・絶妙な表現ではないかなと、思わず書き留めずににはいられなかった。
原子が小さいということを分からせるのに、ケルヴィン卿はこんなたとえ話をつかったということだ。
原子はなぜそんなに小さいのか?
いま仮に、コップ1杯の水の分子にすべて目印をつけることができたとします。
次にこのコップの中の水を海に注ぎ、海を十分にかきまわして、この目印のついた分子が7つの海にくまなく一様にゆきわたるようにしたとします。
もし、そこで海の中のお好みの場所から水をコップに1杯汲んだとすると、その中には目印をつけた分子が約100個みつかるはずです。
ケルヴィン卿とは、イギリスの物理学者 ウィリアム=トムソンのこと。
絶対温度目盛を導入。海底電信の敷設を指導し、多くの電気計器を作ったことで知られる。
紹介されている本は
オーストリアの理論物理学者シュレーディンガーの講演をまとめたもので、
『生命とは何か 物理的にみた生細胞』(岩波文庫、2008/5)