新国立劇場 ワーグナー:楽劇《ジークフリート》 |
幕間の休憩がそれぞれ50分・45分のせいか。それとも収録があるとの掲示があったがそのためか。
本日が初日とのことで、やや進行がひっかかるときもあったが、
長時間にかかわらず、満足度の高い、たっぷりワーグナーを見た聞いたという
充実感のある公演であった。
キース・ウォーナーの演出も違和感を感じなくなってきた。
指揮のエッティンガーと東フィルの発揮した力が大きかったと思う。
主役のジークフリートも良かった。ミーメも芸達者でうまい。
車椅子で動き回るアルベリッヒも、屈折した性格がジークフリートと対照的。
第3幕の幕切れ。ジークフリートとブリュンヒルデの二重唱。
この楽劇の大きな山場・肝と思うのだが、ちょっとダレ気味の感を受けてしまった。
ブリュンヒルデの二面的な感情が、うまく描き分けられていないようだ。
平板な歌唱では長丁場を聞き通すことはつらい。
《神々の黄昏》も同じブリュンヒルデらしいのだが、もうちょっとパワーアップを期待したい。
オケピットに入った東フィルは目覚ましい。先日の文化会館は何だったのか?
好不調が激しくないか。確か前回の《ジークフリート》公演ではピットにN響が入っていたと思うのだが、今日の東フィルはN響に負けていない。
グングンと張りつめる低弦群や鳴り響くホルンは、むしろN響を凌駕していたとの印象だ。さすがに最終幕はやや息切れ感があったかな。前回公演の様子 → こちら
第1幕。現代的なリビングを舞台にキラキラした舞台。
ノートングを鍛えるのに、フードプロセッサーや電子レンジを駆使している。
例の矢印は第2幕で華々しく登場する。
森の小鳥は大活躍。ぬいぐるみを着たり脱いだり。ピアノ線でつられての空中飛行もあった。ユーモアも要求されたようだ。
<キャスト>
ジークフリート:クリスティアン・フランツ
ミーメ:ヴォルフガング・シュミット
さすらい人:ユッカ・ラジライネン
アルベリヒ:ユルゲン・リン
ファフナー:妻屋秀和
ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン
森の小鳥:安井陽子
演出:キース・ウォーナー
指揮・ダン・エッティンガー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
私もブログにワーグナー 楽劇「ニーベルングの指環」第2日
楽劇「ジークフリート」の記事を書きましたので是非読んでください。
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