バイロイトの《マイスタージンガー》 |
バイロイト音楽祭2008から《ニュルンベルクのマイスタージンガー》が Bshiにて放放送された。[2010.8.22(日) 0:25~ 5:05]
さすがワーグナーだけに、ほぼ5時間にもなろうかという長時間放送である。
《マイスタージンガー》の全曲には、LD/DVDや実演を含めて観賞経験が少ないのだが、このTV放送にはかなり戸惑ってしまった。
演出を、ワーグナーのひ孫であるカタリーナ・ワーグナーが担当するとのことで注目を集めていたらしい。演出はいわゆる、読み替えである。原作では歌のマイスターを選出することになっているのが、絵画に変えられている。
しかし、どうも読み替えのテーマが伝わってこない。目先の奇抜だけを追っているように感じられる。本来のワーグナー作品が持っていたメッセージが何も残っていない。
特に第3幕は趣味が悪い。グロテスクな仮面のダンスとか。
せっかくだが失望だけ。
騎士ワルターを歌った、クラウス・フロリアン・フォークト。滑らかな発声で超美声だ。後半のスーツ姿なども見違えるばかりに舞台映えがする。これからも注目されるだろう。
【出演】
ザックス:フランツ・ハヴラタ
ベックメッサー:ミヒャエル・フォレ
騎士ワルター:クラウス・フロリアン・フォークト
ポーグナー:アルトゥール・コルン
エヴァ:ミヒャエラ・カウネ
合唱:バイロイト祝祭合唱団
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:カタリーナ・ワーグナー
<収録:2008.7.27>