上森祥平×J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲全曲演奏会 |
浜離宮朝日ホール 2011.8.1(月)
バッハの無伴奏組曲 全6曲を2部構成に分け1日で演奏した。
体力・知力・集中力ともに高いレベルで必要とするのではないか。
演奏をつづけると弦をおさえる握力も、かなりの負担となるようだ。
上森さんは、ひとつひとつの組曲を気合いをこめて演奏を開始した。
全曲をとおして、それぞれの組曲の性格づけを考えたロマンティックな演奏だなと思った
それぞれの組曲は、やはり無伴奏のチェロ曲とペアで演奏するというスタイル。
選ばれた曲もダウランドとかシュニトケまで、バリエーションに富む。
考えられたプログラムと言えるが、
ただ、バッハの無伴奏では集中力が失われるものもあったと感じた。
やはり、第1部の最終曲、《鳥の歌》と組曲3番の組み合わせが
もっとも耳に馴染んで、心に響く演奏であった。
第2部の終曲が、組曲6番というのも納得できる
小ホームの前方5列目、ほぼ眼前の演奏。演奏者の息づかいまでわかる
ところが、息づかいが上方からかなり大きく聞こえて不自然である。
ホールの音響特性のためとも思われない。
どうもチェロにPAを付加しているようである。
最初は、よく響くチェロだなと、感心していたのだが、
PA付きでは、間引いて評価しなければならないのかな?
帽子をかぶっている若い女性がいたが、
演奏中は帽子を取るのがマナーではないかと気になった
<プログラム>
①ダウランド:《ラクリメ》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番
②シュニトケ:《オレグ・カガン追悼のマドリガル》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番
③カタルーニャ民謡:《鳥の歌》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番
④コリリアーノ:《ファンシー・オン・バッハ・アリア》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番
⑤イベール:《ギルラツァーナ》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番
⑥ハーヴェイ:《大地の曲線》
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番
アンコールにはVn、Va奏者も登場して3重奏があった。
ホールの形状、音が別の場所から聞こえるのはよくあることです。
だいたいクラシックの演奏家はPAの不自然な響きは嫌いますから
つけることはまずしないですね。
国際フォーラムのホールAなら考えられますが浜離宮はつけなくて十分なホールです。
多分・・・演目からいってもマイクは使ってないか・・・と推察されます。黒いものはミュートかな・・・呼吸音が凄く大きい方はいらっしゃいます。後ですね、上着を着ない場合などで服が擦れる音が、結構息の音に似る場合がありますね。勉強になります。
これからも是非色々コンサートを楽しまれて下さいね。
しかし、凄いプログラム・・・弾く方の立場になると、考えただけでぞっとします(笑)