小山実稚恵 ピアノ・リサイタル |
盛りだくさん、かつバリエーションに富んだプログラムの演奏会であった。
曲の演奏順にしてもなかなか考えられていると感じました。
小山実稚恵さんの演奏は何回か聞いていますが、いつものように、豪快かつ華麗な演奏でした。女性に豪快とかの表現は失礼かもしれませんが。メリハリの効いた演奏です。
シューベルトの即興曲は優しい響き。演奏会の幕開きにふさわしい曲です。
次のリストの《ため息》は、初めて聞きましたが、清澄な曲ですね。なるほど《愛の夢》とペアになります。
Youtubeにはフジコ・ヘミングの演奏がありました → こちら
《ダンテを読みて》は、一転して重厚な曲である。緊張感の高い演奏でした。村上春樹の小説で話題になった《巡礼の年》のなかの一曲のはず。
プログラムの後半は、《月光》から。あとは得意のショパンが続く。
アンコールは3曲のサービスでした。スクリャービンの「左手のためのノクターン」は良い曲です。
<プログラム>
シューベルト:即興曲 Op.142-2、Op.142-3
リスト:《ため息》、《愛の夢》第3番
《ダンテを読みて-ソナタ風幻想曲》
ベートーヴェン:ソナタ第14番《月光》
ショパン:ラルゲット (ピアノ協奏曲第2番から第2楽章)
バラード第1番
ポロネーズ第6番《英雄》
<アンコール>
スクリャービン:左手のための2つの小品から「ノクターン」
ラフマニノフ:前奏曲集から「鐘」
ショパン:ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」