ビゼー:交響曲 ハ長調 |
ビゼーとプロコフィエフ、それぞれの交響曲をカップリングしたもの。なかなかこの組み合わせはユニークだと思う。プロコフィエフも魅力的なのだが、ちょっと技巧的な側面があるかな。ビゼーの交響曲はお気に入りだ。
ビゼーの唯一の交響曲。17歳の作曲とのことだが、まさに青春の初々しさが存分に感じられる。あの《カルメン》の妖艶さのひとかけらも聞き取れないが、天才の仕事であることはまちがいない。
全曲を通して南仏的?――行ったことはないけど――な爽快さを感じる。猛暑を吹き飛ばすようでもある。冒頭から躍動感があふれる。第2楽章はアダージョ。オーボエがしっとりとしみ通るな。第3楽章も軽快。第4楽章にはちょっとメンデルスゾーン的な響きも感じたが。
◆ビゼー:交響曲ハ長調、プロコフィエフ:交響曲第1番、ストラヴィンスキー:バレエ組曲《プルチネルラ》
ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団
(キングレコードK30Y 1563)
