都響 第871回 定期演奏会Bシリーズ |
2019.1.10(木) サントリーホール
今年の「コンサート初め」はサントリーホールへ出向いた。
本日のプログラムは、シェーンベルクとブルックナー。なかなか地味な組み合わせだなと感じたのだが、ホールは満席だった。シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲を弾いた、パトリツィア・コパチンスカヤの吸引力なのかな。コパチンスカヤは今話題の指揮者・クルレンツィスとともに2月には初来日する。ここではチャイコンを弾くようだ。夏にはザルツブルグ音楽祭とか。
最初のシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲。12音技法とか。厳しい音楽であるとは感じるものの、やはり難しい音楽だ。個人的には、12音は永遠の「現代音楽」である。P席でのヴァイオリン鑑賞は残念ながら響きが足りず物足りないものだ。
ブルックナーの第6交響曲。大野は暗譜で臨んだ。いつもの「霧が晴れあがる」ようなブルックナー開始ではなく、鋭い響きである。都響オケの明るい温色と対照的。第2楽章は後半部はどちらかというと甘美なメロディーに引き込まれる。第3楽章はこれぞブルックナーといった力強さ。圧倒的な第4楽章フィナーレへと。全体的に、もう一歩演奏に余裕があったらいいなと感じたのですが……。
<プログラム>
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲
ブルックナー:交響曲第6番
指揮:大野和士
ヴァイオリン:パトリツィア・コバンチンスカヤ
東京都交響楽団 コンサートマスター:山本友重