ツァグロゼクが登場したN響の定期 |
NHKホールの巨大空間のなか3階の片隅にポツリ状態。
指揮はローター・ツァグロゼクとあり初見参だ。
定期公演のCプログラムはマーラーを核になかなかこっている。
・マーラー 交響曲第10番から「アダージョ」
・ベルク:ヴァイオリン協奏曲 ヴァイオリン:樫本大進
・バルトーク:管弦楽のための協奏曲
◆マーラーのこの曲を、演奏会冒頭で取り上げるのは、オケ/指揮者ともにつらいのではないか。オケメンバや指揮者のテンションもこれから上げようという段階だし、楽器もまだ鳴らしこんでいないのではないか。バランスもアンサンブルの緻密さもイマイチである。金管楽器、ホルンなどもさえない。
それにしてもこのアダージョは、ローソクが消えて行くようなつらい音楽
◆ベルクのVn協奏曲。リリックで静謐、ときに激しい情熱。
残念なことに、いかに樫本大進でも、この巨大ホールの3階席までは十分に届かない。
◆バルトーク。これはもっと面白くやって欲しかったな。
N響の実力からすれば、もっと楽しくいろいろできたのではないか
1階席からはブラボーの声が聞こえたが、そうか?
指揮者のツァグロゼクは、1942年生まれ。シュトゥッガルト歌劇場を離れ、現在はベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(旧・ベルリン交響楽団)の主席指揮者とあった。