俊友会定期演奏会:ラフマニノフも弾いた |
文京シビックホール 大ホール
チャイコフスキー:歌劇《スペードの女王》序曲
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ソロ:加藤知子
ラフマニノフ:交響曲第2番
指揮:堤俊作
アマオケらしく一生懸命、全力を出すという演奏ぶりに好感が持てました。
堤俊作さんの指揮のもと、いずれもてらいのない熱演でした。ラフマニノフの「超」ロマンティックな交響曲も。もっと濃密にやったらどうかなんて思いましたが、若い女性が大半を占める弦合奏の部隊にはとても言えません。
チャイコフスキーの《スペードの女王》序曲。初めて聞いた印象でしたが、短いがまさにチャイコフスキーだった。
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲。さすがにソロの加藤知子さん、初めてお目にかかりましたが、素晴らしかったですね。安定感も抜群、Vnの音も芯があり2F客席まで浸透力がありました。かっちりとした印象の演奏。オケはもう少しソロとのバランスを意識した演奏が課題ではないでしょうか。
しっとりとした透明感のある第2楽章に期待していました。やはりホルンは大変だったと思います。緊張感をもってずーと弱奏を維持しなければいけないし、ソロがゆったりと弾くのと対照をとって合わせるのですから。
ラフマニノフ:交響曲第2番。第1楽章からなかなかの暗い雰囲気をかもす。コントラバス8本の威力はすごい。暗闇を象徴するように低弦が響く。強奏のフォルテでオケにちょとガサツキ感が出るのはしょうがない。寄せては返す感情の高ぶり、濃密な雰囲気だ。
この曲のキモとも言われる第3楽章。クラリネットは緊張したでしょうが、頑張りました。最後の拍手で堤さんがクラ奏者を指名していましたね。
この文京シビック・ホール、何回も来たという覚えはないのだが、ホールの鳴りぷっりが良いのに気がついた。舞台のオケの音が聴衆に向かって来る、それも明るくクリアな音で分離よく広がって聞こえる。このような経験をしたことはない。席は2階のほぼ中央であった。
音響設計の担当はどこか調べたのだが、よく分からない。サントリーホールで知られる永田音響設計ではないようだ。日建設計か?