緒形拳の訃報にびっくり |
それにしても、今の時代 71歳は若くないか
ひょっとして癌との戦いだったのか
ホームページで吉田直哉の著書『癌細胞はこう語った』――父・吉田富三の私伝、を紹介したばかりである。→ こちら
吉田富三は、世界で初めて特定の化学物質による人口内臓癌の発生を確認したことで知られる。そして何より「吉田肉腫」の発見が有名である。
吉田富三は戦時中に、アゾ色素投与中のラットに腹水肉腫を発見。「長崎系腹水肉腫」と命名(後に吉田肉腫と改名された)。以後この肉腫の累代移植とその研究に全力をそそぐ。戦後、全く新しい液状癌としてその名が伝わり、世界中にその株が分けられ各国で移植されて、癌研究に多大の貢献をすることになる。
観察に便利で、移植する部位によってさまざまなかたちの癌をつくる、実験にうってつけの株が確保できたからこそ、さまざまな仮説を検証できる。抗がん剤の開発などにつながるわけだ