大野和士指揮:群馬交響楽団 |
ベイシア文化ホール(群馬県民会館) 2011.7.30(土)
大野和士の客演指揮。大ホール(定員1997人)が満席。群響が地元ファンに愛されていることがわかる。舞台へのオケの出入りに丁寧に拍手を送るマナーには、すれっからしの観客には新鮮にうつった。
はじめの《桜人》。ラベルの《ダフニスとクロエ》をちょっと思い起こさせるような響きがあった。ヴァイオリンの何という奏法だろうか?独特な音色が印象的。作曲者の西村さんが終演後に舞台にのぼり拍手をうけた。
ブリテンのVn協奏曲。さすがにソリストの渡辺玲子さんはすごい。テクニックや安定的な弾きぶりともに万全ではなかったか。
ブラームスの第4。
大野の指揮は、オケの力量を慮ってだろか、とくに明快さを心がけているようである。
安全運転とも思われ、棒を明確に分かりやすく振っていたようである。
第1楽章が始まると、終楽章までこの調子かなと、不安にとらわれたのだが。
チェロ/ビオラの内声部には頑張って欲しかった。
第2楽章では、大野の熱意がオケに浸透したようである。
特に、一端激しく盛り上がり、その後、慰めにも似たゆったりとしたメロディーが歌われる箇所――このあたりは、感動的な合奏となった。
第3、第4楽章へと進む。
<プログラム>
西村朗:桜人~オーケストラのための~
ブリテン:ヴァイオリン協奏曲
ブラームス:交響曲第4番
